「給与計算実務能力検定試験」は、給与計算業務に関する知識と実務能力を測定する検定試験です。給与は従業員の生活を支える根幹であると同時に、給与計算の実務は各種の社会保険料や所得税等の税金を国に納める代行作業でもあり、決して間違いの許されない大変重要な業務です。このように非常に重要な業務であるにもかかわらず、給与計算にはこれまでその実務能力を客観的に判断する尺度が存在しませんでした。 そこで、給与計算の実務能力についても客観性を持った評価尺度とするべく、そのたび、「給与計算実務能力検定試験」を創設しました。全国600万のすべての企業において行われている給与計算業務について、一定の評価尺度を設けることは、

① 女性の職場復帰支援
② 労務コンプライアンスの向上
③ 採用の効率化  等

現在我が国が抱える雇用の問題に対する解決の一助となりえます。

2014年3月より2級試験、同11月より1級試験を実施してまいりましたが、このたび新たに3級試験を開始することとしました。

給与計算実務能力検定3級は、給与計算が未経験の方、初心者の方はじめ、給与計算の基本をマスターしたい方に向け、給与計算の基礎知識について学び、基礎をマスターしていることを認定する試験です。

特に次のような方にお勧めいたします。

・ 給与計算未経験で、これから給与計算の仕事をしたいという方
・ 転職や再就職のために給与計算実務を習得したい方 
・ 給与計算のお仕事を基本からマスターしたい方

【3級試験の背景・趣旨】

①「給与計算ができる人」の増加
②適切な労務知識、労務コンプライアンスのより幅広い浸透
③給与計算に対する学習理解度の向上

DXの推進、AIの浸透など、さまざまなビジネス活動がデジタル化していく中にあって、「給与計算」という業務も、給与計算ソフトやシステム等の進歩によりデジタル化が進められており、単純な事務作業というイメージと相まって一見“人がいらなくなる仕事”と思われがちですが、依然として企業や士業事務所等で「給与計算ができるプロ」を求める声は多いです。

これは、給与計算や社会保険手続きなどの労働事務、いわゆる「労務」の分野は法改正が頻繁にあること、働き方の多様化により、「労働の対価」である給与を計算するという作業は複雑化していることから、完全なシステム依存は難しく、最後は「人の目」というのが実情となっているためと考えられます。法改正という点で言えば、今年を例に見ても、“定額減税”や“年収の壁への対応”といった改正への対応で実務面の変更が求められていますし、さらに言えば、給与計算ソフトを開発するにしても、給与計算の知識がなくては始まらないということもあり、「給与計算ができるプロ」を求める声はむしろ増えているという状況にあります。

こうした「改正」への対応に限らず、給与計算業務は、労働基準法を始めとするさまざまな法令の上に成り立っており、労務コンプライアンスが求められますが、賃金未払いのような労働関係諸法令への違反事例もいまだ少なくなく、適切な労務知識のさらなる浸透が必要となっています。

給与計算ができるプロが求められている一方で、この仕事はまたがる領域の幅が非常に広く、労働関連諸法令や社会保険制度、所得税や住民税等の税金関係など多岐に渡ります。給与計算未経験の方や初心者の方が学ぶには、耳慣れない専門用語も多く、相応に学習時間を要するため、なかなか踏み出しにくいという側面もあります。

そこで、給与計算を学ぶにあたって、基礎を身につけて一歩ずつ着実にステップアップしていっていただくために、給与計算業務に関する基本事項にしぼって広く網羅した級として設けたのが「給与計算実務能力検定試験®3級」です。

【3級試験の特長】

1.「学び」を重視し、講座と試験がセット

本試験は、その学習を通して給与計算実務の基本をしっかりと身につけていただく観点から、特にわかりやすさを重視し、テキストに加え、給与計算についてわかりやすくかみ砕いて解説した講座がセットになっています。

どのように学習を進めればいいかの学習指針が明確で、着実に給与計算実務の基礎を身につけることができます。

2.完全オンラインだから受験しやすい

講座も試験もオンラインで完結します。WEB講座なので、スマホ等ですきま時間に学習するなど、いつでもどこでも学習することができます。試験もWEB試験なので、試験会場へ行く必要がなく、受講・受験期間内(出願日から2か月以内)にいつでもどこでもご自身の好きなタイミングで受験することができます。

3.3級講座は、給与計算実務能力検定講座を10年以上に渡って実施してきたノウハウを凝縮

給与計算実務能力検定試験®の1級・2級講座を10年以上に渡って実施してきた実務能力開発支援協会が、講座中の計算演習などを通して蓄積してきた、給与計算におけるさまざまなつまずきポイントを踏まえて3級講座を開発しています。給与計算の基礎について、特に給与計算初心者がつまずきやすいポイントをはじめ、丁寧に解説をしていますので、給与計算の基礎についてスムーズに理解を深めることができます。

試験詳細